2024年6月19日
トーヨーリトレッド株式会社は、株式会社髙瀬商会とタイヤメーカーであるTOYO TIRE株式会社の共同出資により平成11年に設立されました。リトレッドタイヤという、主にトラックやバスに使用されている再生タイヤの生産を行っています。
昨年、令和5年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰において「協議会会長賞」を受賞。髙瀬商会のタイヤ生産部門から数えて70年以上の長きにわたり、高品質のリトレッドタイヤを普及し循環型社会へ貢献してきた実績が国に認められた証です。
今回は、リトレッドタイヤの製造工を募集します。
お話を伺ったのは、髙瀬昌洋社長とリトレッドタイヤ製造工として勤続7年目の小滝さん。まず、髙瀬社長にリトレッドタイヤがどういったタイヤなのかを教えていただきました。
「トラックやバスなどで一次使用を終えたタイヤの中から再生可能なものを選定し、タイヤのトレッド部と呼ばれる路面に接する部分を加工して再び使用できる状態にしたタイヤがリトレッドタイヤです。」
タイヤには、夏用や冬用、オールシーズン用などのパターンがあり、そのパターンごとのトレッド部を製造します。
「リトレッドタイヤの製造方法の大まかな流れは、まず一次使用を終えた台タイヤを検査し、合格したタイヤの表面を削ります。その上に新しいトレッドゴムを貼り、熱を加えます。製造方法は2通りあり、製造工はそれぞれの製造工程に分かれて配属されています。」
製造工の小滝さんは、製造工程の中の加硫と呼ばれるタイヤに熱を加える部署で働いています。
「加硫というのは、新しいゴムを巻いたタイヤを金型に入れて焼く工程です。焼きあがったタイヤを最終検査して完成品となります。この加硫の工程は、温水と蒸気を使うので、夏場の暑さは厳しいですね。」
近年の猛暑により、工場内が40℃を超えることもあるそうです。髙瀬社長は、夏の労働環境が改善されるよう対策を重ねています。
「3年程前から、天井に換気扇を付けて放熱したり、工場内に大型扇風機を複数配置するなど対策をしています。社員には、水分や休憩をこまめに取り、体調の変化を感じたら即報告するよう伝えています。もちろん設備投資には費用が掛かりますが、働く方たちの環境を整えることが一番大事ですからね。」
タイヤは重いもので50キロ以上、危険を伴う機械も扱うので、社員が安全に働くために暑さ対策は欠かせません。
小滝さんは、働く環境についてどのように感じていますか?
「前職は調理関係の仕事をしていたので暑さには慣れていたのですが、自分が入社した当時よりも今は涼しくなったなと感じます。色々と対策してもらって働きやすくなっていますね。ただ、前職と違って機械を使って仕事をしているので、一つ間違えば大きな事故に繋がりかねません。自分自身の体調にも気を付けたいです。」
元々車好きだったこともあり、糸魚川へUターンする際にトーヨーリトレッドへの転職を決めたという小滝さん。転職するまではリトレッドタイヤというタイヤがあることは知らなかったそう。
「信号でたまたま横に並んだトラックが自分の携わったリトレッドタイヤを使っていた時には、やっぱりこの仕事をしていて良かったなと思います。それが、この仕事のやりがいです。」
髙瀬社長は、暑さ対策以外にも、働きやすい環境づくりに積極的に取り組んでいます。
「以前は、従業員が特定の部署専門という考え方で部署を移動するということはあまり無かったのですが、今はなるべく多くの部署を経験してスキルアップしていただきたいと思っています。そうすることで、ある部署で欠員が出た際に別の部署から移動して手助けすることもできます。誰だって体調を崩すことはありますし、子育てや介護など事情は様々あるので、会社としてきちんと休暇が取れる体制づくりを進めています。」
社員の体の負担を減らすために、少しずつ機械による製造工程の自動化も進めているそうです。
「当社の強みは、何より品質です。タイヤは命を載せて走っていますので、安心安全であるのは当たり前ですが、タイヤを製造する現場にいる人も不安を持って働いていたのでは絶対に良いものはできません。品質の高いリトレッドタイヤを生産するためには、社員の安心安全が維持されていることが前提なんです。」
髙瀬社長が社員を大切にされていることが伝わってきますが、実際に社員と向き合う際に心掛けていることはありますか?
「まずはそれぞれの立場を尊重するということですよね。その上で、会社としてできる限りバックアップし、ステップアップできる環境を整えることが大切だと思っています。」
小滝さんは社内の雰囲気をどのように感じていますか?
「先輩方は気さくに話してくれる方が多く、困ったことがあると親身になって相談に乗ってくれるので働きやすいです。」
製造業として、管理体制が整っていることが安全対策として重要。髙瀬社長が工場長や管理部長等の管理者を飛び越えて、直接現場の製造工と関わることはあえてしないようにしているといいます。
「本当は私も直接皆さんとコミュニケーションを取りたい気持ちはあるんですけど、指示系統が乱れるので控えています。管理者とは面談をして、仕事をする上で障害になっていることは無いか聞き取るようにしています。部下がいると悩みも多いですし、プライベートのことでも何か役に立てることがあれば協力したいと思っています。」
社長が管理者のサポートをすることは、小滝さんや現場の方々の働きやすさにも繋がっているのだと分かりました。
トーヨーリトレッドは北海道の小樽にも工場があります。糸魚川から北海道への転勤はありませんが、年に数回、管理者がお互いの工場を見学する機会を設けています。
「ずっと同じところにいると、問題があっても気付かないことが多いんですよね。外から来て客観的に見ることによって、改善できることがあります。」
髙瀬社長の、安全安心への意識の高さがうかがえます。
お話を伺いながら気になったのは、リトレッドタイヤになれなかったタイヤの行き先です。検品の段階で合格できなかったタイヤはどうなるのでしょうか。長い歴史の中で技術を高めてきたトーヨーリトレッド。リトレッドタイヤはサステナブル社会の実現に貢献していますが、トーヨーリトレッドはその先を見据えています。
「タイヤ業界では、古いタイヤを削ったゴムの粉を、新品タイヤの製造に使うゴムに1~2%混ぜるというリサイクルが始まっています。当社でも、リトレッドタイヤの製造工程で発生したゴムの粉を定期的に専門業者が引き取っています。我々のグループでは今、新品のタイヤを販売し、一時利用が終わったら再生し、それを販売するところまで行っていますが、最終的にはもう使えなくなったタイヤのリサイクルまでを当社で担うための準備を始めています。循環型社会を確立し、この業界でこれから生き抜いていくためにも、タイヤの入口から出口まで責任を持って携わるというビジネスの流れにしていかなければならないと思っています。我々はタイヤという資源をお預かりしていますので。」
リトレッドタイヤの製造を通して、限られた資源を有効に活用できる社会を目指すためには、その資源を扱う会社自体が持続可能でなければならないと話す髙瀬社長。
「どんなに素晴らしい機械を入れても、それをコントロールするのは人。働いている人の意識が品質を支えています。」
これからも、社員がやりがいを持って働けるように、業界を先導して高品質なリトレッドタイヤを届け続けます。
あなたもサステナブル社会を後押しする一員になりませんか?社会に貢献している実感を持って働きたい方のご応募をお待ちしています。
企業名 | トーヨーリトレッド株式会社 |
住所(勤務地) | 新潟県糸魚川市南寺島2丁目4番8号 |
ホームページ | https://www.takaseshoukai.co.jp/ |
アクセス | JR糸魚川駅から車で7分 |
雇用形態 | 正社員 |
募集職種 | リトレッドタイヤ製造工 |
採用人数 | 1名 |
給与 | 165,000円~ 各種手当、賞与(年2回)あり |
待遇 福利厚生 |
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金、財形、退職金共済、社員旅行(2年に1回)育児休業制度、介護休業制度あり |
勤務時間 | ①8:00~17:00 ②17:00~2:00 (部署により②あり) |
休日 | 日曜休み、土曜休みは当社カレンダーによる(年間108日) |
仕事内容 | 台タイヤ検査→バフィング(削る)→成型(ゴム付け)→加硫(熱による加工)→完成検査→仕上げ塗装の順に工程が進みます。 仕事の内容は各工程のそれぞれの作業を担当していただきます。 |
必要な資格、経験、学歴 | なし |
求める人物像 | 自ら考え行動できる方 チームワークを大切にする方 |
募集期間 | 掲載開始から1年間 ※募集人員が埋まり次第終了とさせていただきます。 |
選考プロセス | まずは下記「応募フォーム」よりご応募ください。応募後、応募企業より直接ご連絡させていただきます。お問い合わせの場合も下記の応募ボタンよりお問い合わせください。お電話での直接のお問い合わせはお控え下さい。 |